未来の肉はラボで育てる?エコ思考のクリーンな肉「Lab-grown Meat(培養ミート)」って?

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環境汚染や地球温暖化は世界の緊急課題といわれて久しく、最近ますます環境に配慮した事業やプロダクトに注目が集まっています。

そんなエコフレンドリーな製品のひとつとして開発が進んでいるのが「Lab-grown Meat(培養肉)」です。

Lab-grown Meat」とは、その名の通りラボで育った肉、つまり農場ではなくラボ(研究所)で作られた肉のこと。

環境に配慮した未来の「食」の一つのかたちとして世界的に注目されています。

環境保護のために私たちが持つひとつの選択肢、「Lab-grown Meat(培養肉)」についてご紹介します。

 

「Lab-grown Meat(培養肉)」とは?

Lab-grown Meat(培養肉)とは、動物を育てて食肉を生産するのではなく、バイオテクノロジーを利用して作る肉のことです。

便宜上、以下「Lab-grown Meat(培養肉)」はラボミートと記載します。

動物の肉の細胞を組織培養して作られるラボミートは、環境負荷が少なく、衛生管理がしやすいため、これからの食産業の新しいかたちとして開発が進んでいます。

すでにラボミートを使ったハンバーガーが作られたり、さまざまな企業が開発に意欲的です。

20192021年にかけてラボミートを商品化し販売する計画もあり、私たちが考えている以上に早く世の中に浸透する可能性もあります。

 

「食」にひそむ環境負荷とは?ラボミート(培養肉)が生まれた理由

私たち人間が営むさまざまな産業の中でも、「食」が環境に与える影響は決して少ないとは言えません。特に畜産業は私たちが思っている以上に環境への負荷が大きく、森林破壊や水質汚染などの大きな要因になっていると言われています。

研究者の中には、「世界中の人々が肉や乳製品を食べるのを少しずつ減らせば、地球上の森林を少なからず守ることができる」という人もいるくらいです。

(地球の陸地のうち約26%が家畜の放牧地に使われていて、さらに世界中の農地の大部分(75%)は家畜の飼料の生産のために利用されており、多くの森林が伐採されています。*)

こうした肉や乳製品を生産する過程で生じる環境への負荷を軽減しようと、イギリス、アメリカなどで開発が進んでいるのがラボミート(Lab-grown Meat)です。

 

“Clean Meat(クリーンミート)”ともいわれるラボミート(培養肉)のメリットは?

なぜラボミートが期待されているのかというと、食肉の生産における4つの問題を解決してくれるからです。

1目のメリットは、動物を犠牲にする必要がないため、アニマルフレンドリーであること。

2つ目は、環境にやさしいこと。従来の畜産業のように食用の動物を肥育するよりも、ラボミートは森林保護の面でも、水質保全、大気汚染防止の面でも環境負荷が少なくなります。

3つ目は、徹底した衛生管理が可能なこと。よく日本でも、狂牛病や口てい疫などが問題になりますが、ラボミートはこうしたリスクも少なくなります。

4つ目は、健康的なリスクが少ないこと。食肉を育てる過程では抗生物質やホルモン剤が使われることがあり、これによる健康被害を懸念する研究者もいます。

こうした人体へのリスクを減らすことができるのもラボミートのメリットです。

 

ラボミート(培養肉)のデメリット

逆にラボミートがもつ問題点は2つあります。

1つ目は、現在のところ値段が高いということ、

2つ目は、人工的に作られた肉を食べることへの否定的な意見もあるということです。

今のところラボミートを使ったハンバーガーが¥1000以上するなど、価格の面ではラボミートはあまり身近ではありません。

しかし今後開発や研究が進めば、培養の技術も進歩して、値段の問題は解決されていくのではと言われています。

人工的な肉を食すことへの批判については、エコフレンドリーなラボミートがもつ様々なメリットと、テクノロジーから生まれた食材に対する倫理的な問題との折り合いを考えていかなければなりません。

これから様々な視点から、多くの人が加わって話し合いをしていく必要があるでしょう。

 

「Lab- grown Meat(培養肉)」は未来の食における新しい選択肢になる?

現在世界各地で、実際にラボミートとして生産された鶏肉やツナを商品化する準備が、企業を中心に着々と進んでいるようです。もしかすると私たちがラボで作られた肉をスーパーで見かける日もそう遠くないかもしれません。(source*)

ラボミートが環境問題や未来の食にまつわる問題の解決策になるなら、食の選択肢がひとつ増えるのは悪くないのかも。

「Lab-grown Meat(ラボミート)」はこれからも注目すべきトレンドトピックですね!

 

 

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alisa

フランス ボルドー、カナダ トロントでの生活を経て、多様性・サステナビリティに興味を持ち、 日本 ⇄ カナダ でCLAIr magをディレクションしています。 どんなコンセプトだって表現方法だってOK、ユニークで自由なコンテンポラリーアートの世界観が好き。